バイオリン製作の講義を受けています。
今回は、表裏板の加工について学びま
した。バイオリンの形に製材したもの
を用意し、材の厚さをノミで削ってい
きます。表板はスプルースという比較
的柔らかい材のため、まだ楽に削って
いくことが出来ます。それでも慣れる
まで綺麗に削ることは難しいです。
一方、裏板はメープルという硬い材の
ため、さらに刃が上手く入らず滑って
しまい、とても力とコツのいる作業で
した。
そうして厚みを調整した後は、ノミの
跡を消すためにスクレーパーという工
具で薄く表面を削りとっていきます。
これは、鋼の板の端をほんの少しだけ
出っ張るように加工したものです。と
ても簡単な仕組みの工具ですが、「出
っ張らせすぎると削りにくくなってし
まうようで、その加減が難しい」と先
生がおっしゃっていました。どちらの
作業も体験させていただきましたが、
ノミで削る作業はとくに難しかったで
す。先生はとても綺麗に削っていて、
熟練の技を感じました。
私は、力を入れすぎても引っかかって
歯が入らず、逆に抜くと滑ってしまう
ので難しかったです。しかし、スクレ
ーパーで削っていく作業はあまり力は
いらず、それでいて表面がなめらかに
なっていく様子を見ることが出来て楽
しかったです。先生の作業からは、刃
物をできる限り安全に使用するために
重要な安定感がどのようにすれば得ら
れるのか学ぶことが出来ました。