先日、整調(ピアノの音を出す機構を
調節する作業)の試験がありました。
整調の中で私が最も苦手な作業は、鍵
盤の高さを調節する作業です。
鍵盤を外すとドーナツ状の赤いクロス
があり、さらにその下に紙が入ってい
ます。この紙で、鍵盤の高さを調節し
ます。紙には厚さの違うものがいくつ
かあり、最も薄いものは0.04mmの
白い紙です。白い紙を入れると高く、
入れないと低くなってしまうというこ
ともあります。そのような場合は、厚
さの違う紙を組み合わせて高さを調節
する必要がありますが、組み合わせを
考えるのが難しいです。最近は精度が
上がり、より細かく高さを見られるよ
うになってきて、この作業の大切さも
分かってきました。
とても細かい作業ですが、鍵盤は演奏
者が直接触る場所です。試験は終了し
ましたが、より綺麗に高さを揃えられ
るよう、練習を積んでいきたいです。