現在、調律の授業では「オクターブ」
の音を合わせる練習をしています。
入学してから6月末までは「ユニゾン
合わせ」という工程を中心に調律を
学んできました。
ピアノのほとんどの鍵盤には1鍵に
つき2、3本の弦が張られています。
ユニゾン合わせとは、その各2、3
本の弦うち1本を基準の音にして
他の1、2本を合わせ、1鍵1鍵の音
を綺麗に揃える作業のことを言い
ます。オクターブの音を合わせる
作業は、その基準の音を作る工程
になります。これまで基準の音と
なる弦は触ることができなかった
ため、新しい工程に入ったことで、
入学してから着実に調律を学べて
いると実感します。
また、新しい工具も使えるように
なりました。調律をする際は弦1本
1本の音を聴くために、写真にある
ような工具を使って鳴らしたくない
弦の音を止めながら作業します。
これまではゴムウェッジやウェル
トウェッジ、木ウェッジを使って
いましたが、オクターブからは
ロングミュートを使用できるよう
になりました。
私が小学生の時、家に来てくださ
る調律師さんの作業を見ていて
印象的だった工具がロングミュー
トでした。このように、一つひと
つ出来ることや使える工具が増え
ていくたび、調律師に一歩ずつ
近づいているようで嬉しいです。