木管楽器の修理や調整の後、試奏(しそ
う)を行います。試奏とは、お客様に楽
器を返す前に試しに演奏して、音が鳴る
ことを確認することです。加えて、吹き
心地やパーツの動きも確認していきます。
吹き心地は、リードと呼ばれる発音体の
パーツからも影響を受けるので、試奏用
に個人でリードを準備しています。
リードには、一般的に葦(ヨシ)と呼ば
れる植物を使用したものが使われますが、
私はプラスチック製のものを使用してい
ます。葦のリードは湿度や衝撃に弱く、
ヘタってくると音がなりにくくなり、管
理が大変です。しかし、音色がとても好
まれます。一方、プラスチック製のもの
は湿度の影響を受けず、衝撃にも強く寿
命が長いので、とても使い勝手が良いで
す。
それぞれの良さがあるので、どちらも試
してみと良いのではないでしょうか。