6月16日㈪、ギタークラフト・リペア科の2年生が、静岡県にあるヤマハ株式会社掛川工場を訪問しました。この工場では、ギターの組み立てや出荷作業を行っています。すでに塗装されたギターに、ペグやブリッジ、ピックアップなどの各パーツを取り付け、最後に弦を張って職人さんが1本1本ていねいに調整します。音の鳴りや弾きやすさなどをチェックして、すべての検査に合格したギターだけが出荷されます。
今回の見学は、学生たちにとって3社目の工場見学。これまでに愛知県や岐阜県のギター工場も訪れており、その経験をふまえての参加でした。出発前に、学生に「今回どんなことに注目したい?」と聞いてみると、「たくさんのギターを作る中で、どうやって精度を保っているのか、それから安全に作業をするための工夫が気になります」と答えてくれました。
実際に見学してみて、印象に残ったことはこんな声で伝えてくれました。
「作業台の上はいつも整理されていて、必要な道具だけが置かれていました。無駄をなくすことで、効率が上がるんだと思いました」
「機械でざっくり加工した後に、ストレートエッジを使って細かく確認していたのが印象的でした。フレットの打ち込みでも、1本ごとにゲージを使って測定していました」
「工場のあちこちに、安全のためのルールが書かれた貼り紙があって、作業する人全員が意識できるようになっていました」
「治具(作業を助ける道具)にも、一目で危険がわかる工夫がされていて、安全対策がすごいと感じました」
見学を終えた学生たちは、「プロの現場」を間近で見ることで、自分たちの学びとのつながりを感じた様子でした。作業の一つ一つに意味があり、それを支える安全や効率の工夫があることを、リアルに体感できた貴重な時間となりました。